電子制御エンジン 故障診断の決め手
その5
故障診断の手順

エンジンが加速不良の時は、次の点検を実施して下さい。

1.自己診断装置
(故障コードの読みとり)
  FAINESを参照
1回目 2回目(消去後) 1回目のコードは、過去故障又は現在故障のいずれかである。
コード消去後の2回目に故障コードがあれば、現在も故障しています。
 (       )  (        )

2.点火と空燃比の点検(エンジンが加速不良時の点検)

点火
とは適切な時期に点火する、強い火花を出す、この2つがポイントです。

  @適切な点火時期とは、イニシャル点火時期(固定点火時期)の確認及び加速時の点火時期変化です。

  A強い火花とは、プラグの要求電圧に対して充分な電圧を供給できることです。

空燃比とはエンジンが要求している混合気を供給しているかを点検します。


点火装置の点検

  @基本点検(プラグ及びプラグコード、ディス・キャップ、ロータの状態)

  Aイニシャル点火時期(固定点火時期)の確認   →
    多くのメーカが、自己診断状態(点検・診断用コネクタの短絡)で規定点火時期を点検します。  → 
    ボンネットの裏面にコーション・ラベルがあるものは、記載された手順で実施します。  →

  B強い火花の確認
    エンジン・スコープがあれば、加速時の要求電圧で判断する。    →
    タイミング・ライトをセンター・コード又はプラグコードに接続して発光状態を確認しながら、
    点火時期の変化を点検する。   →

空燃比の点検

  @空燃比フィードバック制御の点検(Oセンサの出力電圧を測定する。)    →
    加速時に、出力電圧が1V位まで上がる状態にならなければ、
   
空燃比は薄いと考えられますので、加速不良になります。

  A負荷信号系のセンサ出力電圧がアイドル時から加速時、スムーズに電圧上昇するか。
   (エア・フロ・メータ、バキューム・センサなどの出力電圧が1V位から3V以上位まで)   →
3.基本点検項目の点検  【 電  イン  燃  点  火  アイ  空 】
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